- 2008年企画展 -
10:30AM-7:00PM
(火曜休廊)

<夭折の画家による版画と素描の世界・2008年画廊企画PART5>

有元利夫・展

2008年7月19日[土] ― 27[日](火曜休廊)
AM10:30―PM7:00

1980年、当時まだ35才の若さで国内の洋画壇最高の勲章と言われた第24回安井賞を受賞し、将来
の日本画壇を牽引する画家といわれながら、38歳の若さでこの世を去った夭折の天才画家・有元利夫の作品展を当画廊では20年ぶりに開催致します。

有元利夫は1973年に東京藝術大学デザイン科を卒業し卒業制作「私にとってのピエロ・デラ・フランチェスカ」が買上げとなり、その後電通に就職したものすぐに退職、画家としての道を歩み始めました。有元が描く独特な人物像の形象と古典絵画にある独特な戯曲性を現代の絵画表現に取り入れ、またそれまではあまり馴染みのなかった古典技法テンペラで描かれる、どこかノスタルジックでチェンバロや笛の音が聞こえてくるようなバロック的な絵の世界は、あっという間に多くの作家や美術界に多大な影響を与えました。1980年には大学を卒業してまだ7年という速さで有元の代表作となった「室内楽」が東京国立近代美術館に収蔵され世間の話題を席巻したほどです。

この作品展では、テンペラ作品と同様に好んで制作した版画による作品と貴重な素描作品を含む約25点を皆様にご高覧頂きます。

有元利夫 ARIMOTO Toshio
1946年疎開先、岡山県津山市に生まれる。
生後三ヶ月で上京
1973年東京藝術大学デザイン科卒業
卒業制作「私にとってのピエロ デラ フランチェスカ」買上げ
1977年個展/「誕生」100Fが彫刻の森美術館に収蔵
1978年安井賞展出品・第21回安井賞特別賞受賞「花降る日」
1980年個展/「室内楽」100Fが東京国立近代美術館に収蔵
1981年安井賞展出品・第24回安井賞受賞「室内楽」
1982年第25回安井賞記念展
1983年第2回美術文化振興協会賞受賞
1984年第1回日本青年画家展優秀賞受賞
現代絵画の20年展(群馬県立近代美術館)
日本秀作美術展
1985年2月24日逝去
追悼特集「芸術新潮」4月号
「月刊美術」5月号
「みづゑ」夏号
「銀花」冬号
1986年有元利夫回顧展(毎日新聞社主催)
1991年有元利夫展(毎日新聞社主催全国巡回展) 同‘95
2001-2003年有元利夫展(産経新聞社主催全国巡回展)