- 2009年企画展 -
10:30AM-7:00PM
(火曜休廊)

<生命の本源的な力 ― 2009年画廊企画PART8>

坂爪厚生 展

2009年11月14[土] ― 22日[日]
AM10:30 ― PM7:00(火曜休廊)

1970年代からキューピー人形やジグゾーパズルの動物たちなど、実像の不確実性の中にある永遠性、そしてそこにあるべき真実とは何かを表現し、問題提起し続けるだと思う作家、坂爪厚生。

その作品は、ビロード地のように深く、ツヤのない真黒な地とそこに描かれた対象物が光を浴びるように白く浮き出す技法メゾチント(マニエールノワール)による画面を主体とする。 その黒い画面は、作者の表現する世界をより神秘的で魅惑的なものに還元し、私たち観者の雑念や欲望さえ飲み込んでしまいそうなほど深く広く底が見えない。

群馬出身の現代日本を代表する版画家であることをあらためて確認する展覧会となればと思う。

画廊翠巒主 梅津宏規

今回作者は本展に以下のようなメッセージを寄せている

現代の状況は、生命の本源的な力が希薄化され、崩壊のきざしさえみえている。この生命力の象徴的意味をアフリカの野生動物をつかって表そうとしてきた。膨大な情報のネットにがんじがらめにされ、脳の奥に封じ込められた生命の本源的な力の復活、再生を願う作業でもある。

坂爪厚生

   
坂爪厚生 略歴
1941群馬県 沼田市に生まれる。
1965京都大学工学部卒業
1971第2回版画グランプリ展 賞候補
1972ジャパンアートフェスティバル(東京、メキシコ、アルゼンチン)
1973日本版画協会 会友賞  第4回版画グランプリ展 賞候補
今日の作家‘73展(横浜市民ギャラリー)
1974第5回版画グランプリ展 グランプリ受賞
第2回ニューハンプシャー国際グラフィク展(アメリカ)受賞
1976京展 京展賞、 京都洋画版画選抜展 買上げ賞
1977アート、ナウ‘77(兵庫近代美術館)
1978京展 須田賞
19801980日本の版画(栃木県立美術館)
1981第2回バルナ国際版画ビエンナーレ展(ブルガリア)作品買い上げ
第4回ソウル国際版画ビエンナー展  第9回ビエラ国際版画展(イタリア) 
1982京展 京展賞
1984イビザ国際版画ビエンナーレ展(スペイン)
1983第16回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(ユーゴスラビア) / 
1984第10回グレンヘン色彩版画トリエンナーレ展(スイス)/
第3回バルナ国際版画ビエンナーレ展
第5回ソウル国際版画ビエンナーレ展 / 現代日本版画展(大英博物館)
1986京都の近代版画展(京都市美術館)/ ‘86選抜展(京都市美術館) 
1987中華民国国際版画展 / 現代版画‘87(松涛美術館)
1988第11回グレンヘン国際版画トリエンナーレ展 88年度文化庁作品買い上げ / スウェーデン国際版画トリエンナーレ展  
198988年度文化庁買い上げ作品展 / 第4回バルナ国際版画ビエンナーレ展
1990第6回 フィンランド国際版画トリエンナーレ展
1995京都の美術「昨日、きょう、明日16」−坂爪厚生.深見陶冶展(京都市美術館)
1996メゾチントの古典と現代展(ニューオルリンズ美術館)
1997クラコフ国際版画トリエンナーレ展(ポーランド)
1998大阪トリエンナーレ展
1999国際版画ビエンナーレGYOR(ハンガリー)
2000ミレニアムグラフィカ2000(台湾、横浜市)
クラコフ国際版画トリエンナーレ展  / KYOTO版画2000展
2001現代日本版画展(メキシコ グァナファト市)/ 
KYOTO版画2001日本・中国国際版画展
日本・タイ国際版画展日本ブルガリア現代版画展(ブルガリア)/
現代日本版画展(スロベニア)
2002現代中国・日本国際版画展(西安市)
2003ベルサイユ グラビュール ビエンナーレ−日本・フランス
クラコフ国際版画トリエンナーレ展 /
KYOTO版画2003日本・ブルガリア国際版画展
2005KYOTO版画2005日本・タイ国際版画展
文化庁海外特別派遣でオランダにて研修
2007Prints Tokyo 2007賞候補
“From Kyoto to Krakow”展(ポーランド)
2008KYOTO版画2008-日本・アメリカ国際版画展 
“ Magical Prints of Japan”(ポーランド)
2009クラコフ国際版画トリエンナーレ展
浜口陽三生誕100年記念銅版画大賞展 入賞
現在日本版画協会会員 京都造形芸術大学非常勤講師
パブリックコレクション
京都市美術館、京都文化博物館、大阪府現代美術センター、東京都現代美術館、福岡市美術館
栃木県立美術館、愛知県美術館、青梅市美術館、いわき市美術館、大英博物館、その他